コラム

第34回エリザベス女王杯(GⅠ)

1週間の中休みを置いて、今週からは有馬記念まで7週連続でGⅠが行われる。
第一弾のエリザベス女王杯は勢いのある3歳勢と実績の古馬勢が初めての対戦を迎える。
牝馬のNo.1決定戦にふさわしい好メンバーが集結した。
カワカミプリンセス
春のヴィクトリアマイル以来の出走となった前走の府中牝馬S。大外枠から好位を取りに行ったためにそこで脚を使ってしまったか、
最後は失速し⑥着に敗れた。
しかし前走は①~④着馬までが4コーナー2ケタ順位から追い込むレースをした馬たちの決着で、この馬には流れが向かなかったのも事実。
当時の東京コースは外差しが明らかに有利な馬場状態でもあった。時計自体は昨年の府中牝馬Sとほぼ同タイムで駆けており、
力の衰えはないと見ていいだろう。一昨年は①位入線も降着、昨年は②着と涙を呑み続けたレース。3度目の正直で戴冠なるか。
ジェルミナル
ローズSでは先行勢の流れに巻き込まれて大敗。前走の秋華賞はいつもの差しに転じたものの、
外枠だったこともあり早めの仕掛けを余儀なくされた。その分最後は一杯になってしまい⑥着に敗れたが、
一旦は抜け出しにかかる場面もあっただけに悲観する内容ではないだろう。
今回外回りに替わることでじっくり競馬ができるのは好材料。桜花賞・
オークスで③着に好走するなど世代でも上位の実力を持っているのは疑いようのない事実。古馬との初対戦を苦にしなければ好走も十分に可能だ。
ピエナビーナス
前々走のクイーンSは11番人気の人気薄ながら、内をうまくすくって重賞初制覇。準オープンで⑥着に敗れての重賞挑戦なら低評価は当然だが、
GⅠでも好走した馬たちを相手にしての勝利は地力強化を印象づけるものだった。
そのクイーンSを含め、全5勝が函館や札幌の洋芝でのものだっただけに、9番人気と今ひとつ評価の上がらなかった前走の府中牝馬S。
展開が向いたとはいえ④着に善戦し、前々走が洋芝巧者の一発ではないことを証明して見せた。今回はさらにメンバーが強化され、
2000mを超える距離も初体験となるなど課題は多いが、今の充実ぶりならGⅠでも。
ブエナビスタ
3頭目の牝馬三冠を目指した秋華賞だったが、レッドディザイアにハナ差まで迫ったところがゴール。
さらに4コーナーでブロードストリートの進路を妨害したとして③着に降着と、後味の悪い競馬となってしまった。
しかし負けはしたものの、不向きと見られた小回りコースや、成長力の問題など様々な不安材料を払拭したレースだったこともまた事実。
今回直線の長い外回りコースに替わることでこの馬の真の実力が見られるはず。
レッドディザイアの回避で4度目の対戦は持ち越しとなってしまったが、自分の競馬さえできれば結果はついてくる。
ブロードストリート
秋華賞はスタートで立ち上がり出遅れ。後方からの競馬を強いられたことが結果的に4コーナーでのアクシデントを生んでしまったとも言える。
しかしそれでも態勢を立て直してからは素晴らしい伸びを見せていただけに、あの不利がなければ…と見る向きもあるだろう。
それだけに今回は真価が問われる一戦となる。春はブエナ、レッドに続く3番手グループの一角でしかなかった馬が、
秋は2頭を脅かす存在にまで成長した。初めての古馬との戦いにもなるがどこまで迫れるか。不利のないレースで完全燃焼できた時、
この馬が今どの位置にいるのか。注目したい1頭だ。
ムードインディゴ
昨年の秋華賞で②着に好走してからは精彩を欠く競馬が続いていたが、前走の府中牝馬Sで待望の重賞初制覇を成し遂げた。
勝ちタイムの1分44秒6も前週の毎日王冠より0秒7速いものと優秀で、ここに来てひと皮剥けた印象。
昨年のこのレースは⑥着に敗れているが、当時はトライアル→GⅠと厳しい競馬が続いていたことで多少疲れがあったかもしれない。
その点今回は間隔を十分に開けてレースを使っている分、昨年よりフレッシュな状態でレースに臨めそう。
2000mを超える距離では結果が出ていないだけに、そのあたりが一つの課題になりそうだ。
リトルアマポーラ
昨年の覇者が連覇を狙って出走してくる。前走の府中牝馬SはマーメイドS以来となる休み明けだったが、
馬体は前走比で増減なしと仕上がっていた。この馬にしては比較的前目の位置での競馬となったが、外差しの馬場傾向だったこともあり、
これが災いした格好となってしまった。しかし先行した馬の中では最先着に来ており、決して力負けではないことも証明している。
今回は短期免許で来日中のスミヨン騎手が騎乗するが、過去外国人騎手とコンビを組んだレースでは昨年の当レースを含む2戦2勝と相性が良い。
ディフェンディングチャンピオンが淀で再び花開くか。
シャラナヤ(仏)
5戦3勝の3歳馬。初めての重賞挑戦となったプシシェ賞(仏GⅢ)では勝ち馬から3馬身差の⑤着に敗れるも、
次走の準重賞を制して迎えた前走のオペラ賞では7番人気の低評価を覆してGⅠ初制覇を飾った。
父のLomitasはニジンスキー系、母はブラッシンググルーム系と日本でもなじみのある系統。
日本の高速馬場に対応できるかは走ってみないことにはわからないが、血統背景からは十分通用できる下地を持っていると言える。
鞍上は日本でもおなじみのルメール騎手だ。
11月15日
京都競馬場
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